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1 高村との出会い 1

「高村 稜」

教室前に貼り出されたクラス名簿の中にその名前を見つけた瞬間、思わず飛び上りそうになった。
しかも、オレの席の斜め後ろが高村稜の席。
そのオレの席っていうのが教卓の真ん前っていうのを差し引いても、まだおつりがくる。
そう思った。

近い近い。
振り返ったらそこにいるんだ、あの子が。

うわ、ヤベ。どうしよ。キンチョーしてる、オレ。
同じクラスになれたらいいって思ってたけど、いざそうなったらこんなにも緊張するなんて。
嘘だろ。
ここまで期待してたなんて。

高村稜にようやく会えること。


オレの後ろの席、つまり高村の隣の席の男はバレー部の竹下ってやつ。
くせのない明るい性格らしく、初対面でもかなり話が弾んだ。

そこに隣の席の英子がやってきて
「またあんたと同じクラス?どーゆーこと?」
笑いながら座る。
転入してきた小4の時からずっと同じクラス。どーゆーことかは知るわけもないけれど
そこそこ気心が知れている女子っていう点で、英子が隣の席っていうのは案外ラッキーだったんだろう。
こいつの顔を見て、それに気が付いた。

一定の女子とばかり話をすると、ろくなことにならない。
それはイヤってほど知ってる。

英子にとってオレは友人枠だ。
異性としては「女にだらしない男」として警戒・敬遠されているのだろう。
友人として扱われるだけ、ありがたい。

「つか、後ろ、竹下とか!ありえない」
そうか。英子はバレー部だったっけ。
「うるさいのはお前もおんなじだろっ、っと。あ、ここの席?どーぞどーぞ」
竹下は笑って言い返しながら、隣の椅子を引き出す。
教室の後ろの方から遠慮がちに近づいてきた女子は
竹下が座りやすいように引いてやった椅子をさらに引いて腰を下ろした。

来た。
高村稜だ。

「オレ竹下。なんてゆーの?」
「高村、です」
「高村か、よろしくなー」
「あ、うん・・・・こちらこそ」
はにかんだ小さな笑顔と小さな声で答える高村。
「一番前の席、最悪――――。仲良くしてねっ、高村、稜ちゃん!」
後ろ向きに姿勢を変えて、英子が笑いかけると高村はやっぱりはにかむような笑顔で頷いた。

英子の勢いに圧されてるだけじゃない。
明らかに、戸惑ってる。
自分にも覚えがあるからピンときた。

この子、人と付き合うの苦手なんだ。

「ちょっと聞いて稜ちゃんっ。こいつと同じクラスになんのもう五回目なのっ」
英子の勢いに押され気味ながらも、高村は驚いた顔をして英子を見てそれからオレを見る。
そしてその視線はごく自然に逸れて英子に戻る。
あれ。
スルーされた。
オレと目が合う女子って、たいてい一瞬視線が止まるんだけど。

「すごいね?」
「すごく迷惑~~~」
「こっちこそ。しかも教卓前って!一番あてられるじゃん?」
言葉こそ発しなかったけれど、おもしろいくらいはっきりと動揺を見せる高村。
自分の言葉に反応してもらえてちょっとうれしくなる。

「つか竹下、朝練サボったの、やばくない?」
「え、今日休みじゃないの?始業式じゃん」
「うわ、おとといの練習の時にあれだけキャプテンたちが言ってたのに」
「まじ?おぼえてねーーーっやべーーっ」
バレー部が盛り上がっているのを、高村はにこやかに黙って聞いている。

うーん。
予想外に、大人しそうな子だな・・・・。
もっと気の強い子なのかと思ってたけど。

この子、今なに考えてんのかな。
何か話題話題。
ああ、そうだ。
「得意教科ってなに?」
当たり障りのない質問を彼女にしてみる。

「えっ?こっ、国語っ?」
急に聞かれたからかびっくりした様子で慌てて答える。
「マジ?やった。オレ数学は得意だから」
小さく首を傾げる彼女に、新学期早々テストがあるって教えると、なるほど、と小さく頷いた。
「俺は理科かな、ほかよりましって程度だけど」と竹下が乗っかってくる。
「私もー」と英子。「あれ?英語は?」
「「「無理」」」
オレと竹下、意外にも高村もがハモった。

ああ高村は国語が得意で、英語は苦手なんだ。
つか、今、かなりはっきり言い切ったぞ。
「じゃ、理科と社会は竹下と英子、英語はオレと高村でがんばるかな」
「社会とか!!激苦手だしっ!!!」竹下と英子の反応はそっくりで。
「・・・・・・・」高村のテンションは低い。

あーだめだ。
この子にこの手は通じない。
簡単なわけないか。
あの「荒井を殴った女」なんだから。


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