☆きらきら☆

「だれよりもすきだったサッカーver」掲載中


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コメント

あかつき涼さん、お久しぶりです。
書いてるね~
なんか懐かしい気持ちにさせてもらえます。

結構長さもあり、読みごたえ十分ですね。

またゆっくりお邪魔しますね~(^-^)

2016.01.30   美月   編集

美月さま

お久しぶりですね!!
こちらは相変わらずダラダラと書いてますよ――笑。

美月さんもまた書いてくださいね。
またゆっくりいらしてください(o^―^o)

2016.01.30   あかつき涼   編集


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92 最後の年4


一学期の中間テストが終わると早々に学校祭実行委員の呼び出しがかかった。
今年も何の因果か、クラス委員をやってます。
今年はナル君と。水島君は庶務。入れ替わっただけです、ここ。

最後の学校祭だから、みんなでいい思い出にしたい。
だから頑張ろうとは思うけど、正直こういう仕事は苦手。
慣れている男子二人におまかせしたいところだけど、それも無責任だよなあ、とか考えながら
廊下を歩いていると背後からいきなり飛びついてきたやつがいた。


「稜ちゃんせーんぱいっ!!」
「田沼君っ!ビックリするからそーゆーの止めてっ!!!」
「あははは、ごめんごめーん」
全然悪いと思ってない、こいつ。
「先輩も委員会でしょ、おれもおれも!」
「あっそ」
用事で遅れてくるナル君の不在がイタイ。
田沼くんは並んで歩きだす。

田沼くんは、一つ下の野球部員で、せいちゃんの後輩。
わけあって去年の学習合宿で知り合って以降、なにかにつけて声をかけてくるようになって挙句この状態になっている。悪い子じゃないけど、懐っこすぎて困っている。
「田沼くんのペアは?」
「おれ嫌われてるから」
「あーそーなんだ」
「ってそれだけ?もうちょっと気の毒に思ってよ」
「ああ、その子も苦労するね、田沼くんとじゃ」
「そ―じゃなくてっ!!もー先輩~」
もー先輩~、じゃない。なんなんだ、この人は。
邪険にしてもへこたれないこの性格は見習いたいくらいだ。
「でも今日はラッキー。最近稜ちゃん先輩ガード固いからさぁなかなか近づけなかったし!」
「?」
「勉強ばっかなのは仕方ないけど、いっつもぶっちょーづらの人と一緒じゃん?」
サッカーくんのことだ。下級生にもそう思われてんのかぁ。サッカーくんも苦労す・・・
「稜ちゃん先輩も苦労するよね、あーゆー彼氏だとさぁ」
こっちの思考にかぶさってきた田沼くんの言葉に思わず彼を見上げる。
「そりゃさ、稜ちゃん先輩の彼氏だし?あまり悪く思いたくないけどさ。
でも彼女とっかえひっかえで簡単に捨てちゃう人なんでしょ?先輩、ほんとに大丈夫?
おれ、心配でさぁ・・・・・」
てっきり素行問題についての噂だと思っていただけに、軽く衝撃を受けた。
や、まあ、これも素行問題の一つだし、清い交際だけをしてきた人じゃぁないことくらいは想像してましたけど。
でも、それにしても、そこまでひどいことはさすがに・・・・・しないと思う。
そんな器用な人じゃない。そんな無神経なことできる人じゃない。
誰かを傷つけて平気でいられるような人なんかじゃない。
けどそれは私の希望だ。そうであってほしいという願いだ。
本当のサッカーくんを、私はどれだけ知ってるというんだろう。


「先輩?稜ちゃん先輩??大丈夫?」
「あ。え?あ、大丈夫大丈夫」
慌てて笑顔を作る。
「ほんとに?ねえ先輩、もし辛かったら我慢してまで付き合うことないよ。だいたい似合わないよ先輩にはあんな人」
「っ・・・。ほんと、大丈夫だから。その、そもそも、サッカーくんは私と付き合ってなんかないし、そんな」
そんな言い方しないでって言葉は、どこか能天気な田沼くんの言葉に遮られる。
「ええーーっそうなのっ?マジでっ?みんな言ってるしさてっきり」
何かがプツリと音を立てて切れた。
キッと田沼くんを睨みつける。
「だからさ、みんなが言ってたらそれが正しいわけ?
なにも知らない人が勝手に思い込んだり、おもしろがって噂に噂を乗っけるようなことしてさ、
それでそんな話を真に受けること自体意味が分かんない。
だいたい私がいつ、サッカーくんと付き合ってるなんて田沼くんに言った?
サッカーくんが実際に付き合ってた彼女から田沼くんが直接話を聞いたわけ?
私がそうしたいからサッカーくんと一緒にいる!そのことを周りにとやかく言われたくないっ。
なにも知らないくせに知った様な事言わないでっ」
「ご、ごめん、ごめんね先輩っ!違うんだよ、おれ、心配で先輩のこと、だからそのっ」
泣きそうになって慌てて言い募る田沼くんの姿に、自分が彼にどんなにひどいことを言って傷つけたのかを思い知る。
そんなことがしたかったわけじゃなかった。
ただの八つ当たりだ。田沼くんが悪いわけじゃない。
「ごめん・・・・・酷いこと、言った・・・ごめんなさい・・・・っ」
「ううん!おれが無神経だったんだ。先輩の言う通りだよ。ごめんね、先輩、おれこそ酷いこと言ったって気づいたし・・・・ごめんなさいっ」
勢い良く頭を下げる田沼くんに、私は首を振る。
「ごめんね、私、噂とか嫌いだから、つい、むきになって・・・・」
「うん。おれも、もう簡単に信じたりしないよ。目、覚めました。先輩のおかげ。ありがとーっ。だし、そんな顔しないでよ。ね?
ほら、仲直り―――――っ!!」
田沼くんはいつものお日様のようなニコニコ笑顔で私の両手をつかむと、まるでダンスでもする勢いでぶんぶんと振り回す。勢いがありすぎてぐらぐらして、なのに田沼くんは全然止めてくれなくて。それがなんだかおかしくなって笑ってしまう。
急激に私の心を満たしていたドロドロした嫌な感情は、田沼くんの明るさで一瞬で消えてなくなってしまった。
彼だってあんな風に言われて傷ついたはずなのに、こんな風にすぐ私もひっくるめて気持ちを切り替えちゃえる田沼くんをスゴイと思った。

少しだけ遅刻してしまった私たちは慌てて自分の席に座る。
田沼くんのペアの子は見るからに真面目一直線な女の子で、遅刻してきた田沼くんに何やらチクリと言った様子で、田沼くんは頭を掻いてしきりに恐縮しているんだけどやっぱりなんか笑ってるし。ああいうところが誤解されて真面目な子に嫌われるんだろうなぁ。

そういうことがあった翌日の放課後。
ナル君と水島君と、教室に居残りして学園祭の打ち合わせという名の雑談に花を咲かせている最中。
「あの!先輩っすみませんっ」
静まり返っていた廊下の向こうで女の子の声が響いた。それからパタパタと駆けてくる足音。
でもそれは教室まではまだ距離のあるところで止まった。
どうやら廊下に誰かいたらしい。その人に声をかけたって感じだ。
「あの、ちょっといいですか?」
躊躇いがちな、切羽詰まった女の子の声に、教室にいる私たち三人はピンときた。
これ、告白タイムとか??
え、聞いちゃっていいの?いいの?焦る私に、ナル君と水島君はし――っと指を立てる。
そうだ、そうだよね?聞いちゃだめだよね、知らん顔して・・・・って!!??
こらぁっ水島ーーーー、どこ行くんだーっ!!!

水島君は身をかがませ足音を忍ばせ、こっそりと廊下に近づいていく。
仕方ないなぁってナル君は呆れてはいるけど止めようとはしない。
こいつらっ!

水島君は、教室の出入り口からそろっと顔をのぞかせて様子を伺っている。
女の子の声も相手の声もここにはそれきり聞こえなくて。
いや、正確には、私は耳を塞いでいて、聞こえてないだけで。
目の前のナル君は、なんかニヤニヤしてる。
水島君は顔こそ見えないけど、がっつり食いついてる感ハンパない。悪趣味だ、二人とも。
だけどしばらくすると、水島君は大急ぎでこっちに戻って慌てて椅子に座る。
そのすぐ後に、さっきまで水島君が覗いていた出入り口に人影が。
現れたのは、サッカーくんだった。わぁ、もぉ、なんでこーなるの~~~~~。
サッカーくんは教室に人が三人もいたことにぎょっとした様子だった。そして小さく息をつく。
あ、これ、聞いてたって、ばれてる。
血の気が引く。
「お疲れー。図書室今日は終わり?」
何事もなかった体でナル君はにこりと笑って声をかける。
「・・・・ああ。お前らは?」
「さっき終わったとこ。そろそろ帰ろうかと思ってたとこだよ」
言いながらナル君は机の上のものをパッと片付けて、立ち上がる。
「よし、じゃあ帰ろっか。解散!」
水島君も早々に帰る準備をして、ナル君と二人、じゃあねーっと教室を去って行く。
「・・・・・あっ?」
これ、逃げられた?逃げられたってこと???
わああああああっ。
「あのコンビネーションはすげーな」
サッカーくんは、苦笑いする。
「聞いてたんだろ?ったく」
「聞いてないっ!あっ、最初んとこだけちょこっと、だけどそのあとは耳塞いで何も聞いてないっ!!」
「バカだろお前。なに正直に言ってんだよ」
笑いながらサッカーくんは、さっきまでナル君が座っていた椅子に腰を下ろした。


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あかつき涼さん、お久しぶりです。
書いてるね~
なんか懐かしい気持ちにさせてもらえます。

結構長さもあり、読みごたえ十分ですね。

またゆっくりお邪魔しますね~(^-^)

2016.01.30   美月   編集

美月さま

お久しぶりですね!!
こちらは相変わらずダラダラと書いてますよ――笑。

美月さんもまた書いてくださいね。
またゆっくりいらしてください(o^―^o)

2016.01.30   あかつき涼   編集


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