☆きらきら☆

あかつき涼の小説blog


STAY 〜冬〜 31


亜実香は、オレたちが訪ねて行くと驚いて、だけどすごく喜んだ。
遠野の言う通り元気そうで、そのことに安心した。あさってには退院できるらしい。
今日オレたちに下された処分の話になると、亜実香はおかしそうに笑った。
「それって、私も入ってるわけ?」
「当たり前だ。ちゃんと参加しろよ。ていうか、お前はまず毎日ちゃんと学校に来い」
「はいはい。わかってるわよ」
そういうと、なんとなく沈黙になる。
亜実香は亜実香で色々思うところはあるだろうから。


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STAY 〜冬〜 30


準備室は、使わなくなった教材とかが置きっぱなしになっていて、どっちかっていうと倉庫。
少し埃っぽいけど、寒さはちょっとまし。
小さな窓が一つ。
だから少しこもった空気とはいえ、廊下よりはずいぶん暖かい。
この季節、人気のない北校舎は冷え過ぎて、森川には堪えるはず。
ここに来る時に掴んだこいつの手は、ひどく冷たくなってたから。



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STAY 〜冬〜 29

遠野先輩の笑顔に戸惑いながらも、私も笑顔になった。
だけど、急にその遠野先輩の顔から笑顔が消えた。
え・・・・なに?
そう思う間もなく、遠野先輩の手がすっと伸びてきて私の制服の胸元に触れる。
「きゃっ」
思いがけない先輩の行動に思わず小さな叫び声をあげる。
けれど遠野先輩は、そんな事お構いなしに襟の中に指先をスッと入れたかと思うと、隠していたネックレスのチェーンをすくい取った。



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STAY 〜冬〜 28


昼休みになると大急ぎで北校舎に走った。
新田さんの姿はまだなくて、ちょっとがっかりする。
まだ、叱られてるのかな・・・・・。
ため息をついて、窓の外を見る。
冬の澄み切った青い空がやけにまぶしい。


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STAY 〜冬〜 27

さっきから、一人で考え事しながら、コロコロと表情が変わってる森川が面白くて、ずっと見てた。
なんか、絶対余計なこと考えてるなー、こいつ。
オレの視線に気がつくと、また真っ赤になって慌ててる。
「あ・・・・・・え、えっと・・・・・」
必死に何か話題を探してるし。
相変わらず、飽きないヤツ。



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STAY 〜冬〜 26


「あいつの傷、森川は見たんだよな?」
新田さんの問いに、コクンとうなずく。
亜実香さんの家の事情を知った今なら、どうしてあんなにたくさん古い傷跡があるのかは想像できた。
きっとあの切り傷も、・・・・同じ理由。
胸がズキズキと痛んだ。



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STAY 〜冬〜 25


ものすごい勢いで、新田さんちの玄関のドアが開いたと思ったら、新田さんが駆けてきた。
「あ・・・・・・・お、おはよーございます・・・・」
まさか出てくるとは思わなかったから、慌てて、なんだか間の抜けた挨拶をしてしまう。
新田さんは、驚いた顔をしてこっちを見てる。
「つーか、なんでもういるんだ?まだ全然早いだろ?」
やっぱり。そうだよね。
だって、目が覚めちゃって、それに、なんだか早く会いたくなっちゃったんだもん。
そんなこと言ったら怒られるから言えないけど。



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